>  塗装職人のお話
icon 塗装職人のお話
良い塗装工事の判断基準は、明確ではありません。
そのため、いつまでも失敗する人が後を絶たないのです。

塗装工事そのものの品質を確かめることが、職人でもなければとても難しいというのが大きな原因のひとつです。
そのため、大切な資金を無駄に使ってしまう可能性が大きいのです。

塗装工事は、決して気軽に出来るものではありません。
最低でも100万円ほどが必要となります。
それは、生半可な額じゃないですよね。
それゆえに、大きな決心を必要とする大工事です。
ペンキ?塗料?水性?溶剤?
では、ここで、これから塗装工事をはじめようと考えているあなたに、どのような点をチェックしておけば大きな失敗はしないで済むかということについて、説明させてください。
ただし決して失敗しないとは言えません。
それでも、あなたが騙されて、損失しないよう、ここで一つ知識をおいておけば、すぐに失敗することはないと思います。
■塗料を成功させるカギ【塗料】

→塗料の使用量

外壁塗装といえばペンキ塗料の印象が強いと思います。
もちろんそれでも間違いではないのですが、実は一般的にペンキと呼ばれているのは溶剤系と呼ばれる塗料で、外壁に塗るのは水性系のペンキになります。
・どんな塗料を使うのか
・すべて塗り終えるにはどれくらいの缶数が必要になるのか
・一缶に対して、どの程度の水(シーラー)を入れて薄めるのか(何%の薄め方か)
この3つの項目に明確に答えられないようであれば、いったんその契約はストップしてください。
塗装工事で使用する塗料は、大まかに分けると2種類になりますが、その中でもたくさんの種類があります。
確実に一つ断定することが出来なくても、本当に塗装施工の事を分かっている人間であれば(お客様が求めるプロの相手であれば)ここで間違いなく使用する塗料の返事が返ってくるでしょう。
ペンキ?塗料?水性?溶剤?
また、経験値で明確な数字は出なくても、大体の缶数を提示してくれるものだと思います。
見積りの段階であればなおさら、完璧な数値を出してくれていることでしょう。
そして1番注意していただきたいのは、どの程度の水で薄めるのかどうか?です。
いくら品質の良い塗料を使ったとしても、薄めすぎの状態で塗布をしても塗料が本来持つ耐久性や汚れ防止、カビ防止などの効果が多大に薄れてしまいます。本来は10年持つ塗膜も、3年も持たないことも。
可能であれば、事前に実際の塗料缶を見ることは出来るかどうかも確認しておくのも良いかもしれませんね。
下塗りは塗布すると透明でただ濡れ感が残るだけなのですが、中塗りと上塗りで同じ塗料を使用しても、厚みと乾いた時の色味と塗布直後の色味で若干の違いが出るものです。
目で見ても厚みが違うので、出来あがり状態を確認出来るようだったらしてみるのも良いかもしれません。
これは、塗料の使用量を確認するためもありますが、実際にそうやって綺麗になっていく外壁を見ると家が綺麗になっていくのが見えて実感が沸いてくると思うので、是非ご覧になってみてください。
→傷みが早いのは「木部・鉄部」

サビによる傷みが出やすい鉄部、腐食が進む木部。
どうしても傷みが早いこの二か所にこそ、高品質の塗料を使う事を考えるのが良いでしょう。
実は「外壁には高品質の塗料」を使うのに、木部や鉄部は「それなりの塗料」という工事が、とても多いのです。
ペンキ?塗料?水性?溶剤?
古くなった家で、よく木部や鉄部の塗装が剥がれているのを目にしませんか?
反対に、壁の塗装が剥がれているのは、滅多に見たことがないと思います。
小さい頃よく剥いて怒られたのは、鉄部の塗膜だったり…。
つまり、塗装の品質をチェックする重要なポイントは、鉄部と木部の二か所になります。
丁寧な施工でないと、まず鉄部や木部が劣化してきます。具体的には、サビが出たり、塗膜が剥がれてきたりします。
木部は紫外線の影響でボロボロに傷み、雨水を吸う環境にあると腐ってきてしまいます。
鉄部はサビに覆われ、無残に塗膜が剥がれてしまいます。

外壁や屋根には高品質塗料を使用するのに、何故この二か所は「それなりの塗料」を使用することが多いのでしょうか?
それは、塗る面積にあります。木部・鉄部には別に専用の塗料を
用意しなければならないのですが、どうしても外壁や屋根よりも塗る面積がせまいので、木部・鉄部のために高品質な塗料を用意するのは塗料に無駄が出てしまいます。
全体のコストから考えると、かなりの損失になってしまうのです。
そのため、コストを抑えるために木部・鉄部用の塗料の品質を下げて、低価格な塗料を用意する業者も少なくありません。
壁だけに高品質・高耐久の塗料を使用しても、木部や鉄部の部分が駄目になってしまえば、結局家全体に足場を組んで、塗装工事をしなければならなくなります。
足場をかけるだけでも一ヶ月分の給料が持っていかれると考えてもよいのですから、大変なことです。
ペンキ?塗料?水性?溶剤?
■塗装を成功させるカギ【下地調整】

塗装をある程度調べている方でも、実は塗料や塗り方にばかり気をとられて、下地調整がそこまで大切だと考えている方も少ないのではないでしょうか?
実は「塗装工事は下地調整で決まる」と言われているほど、重要な作業なのです。
では、身近なもので例えてみましょう。

フッ素コートのツルツルのフライパンで目玉焼きを作ると、お皿に盛る時も少しヘラで触っただけでつるっと滑ってお皿に落ちていきますね。
しかし、傷のついたような古いフライパンでは、裏面がフライパンに張り付いて、酷い時は白身が持っていかれて、裏から黄味が漏れることもあります。

これを塗料に置き換えると、どうでしょう?
つるっと外壁から剥がれてしまう塗膜よりも、張り付いた塗膜の方が良いと思いませんか?
もちろんフライパンとしては、つるつるのフッ素コートの方が良いのですが、外壁塗装は逆にざらざらの方が塗料がしっかりと食いついて剥がれなくなります。
下地調整とは、こうしたつるつるの面に傷をつけることです。
塗る前の準備として、汚れや剥がれ掛かっている塗膜を剥がれ落とし、塗料の密着度を高める作業をすることで、傷をつけるだけではなく、長年蓄積された汚れやカビ汚れなども撤去するので、外壁自体にしっかりと塗料が密着します。
つまり、下地調整をしないということは「汚れやサビの上から塗料を塗る」、「つるつるの面にそのまま塗りつける」ことになるので、塗料の密着は悪くなります。
どんなに高品質の塗料を使用し、規定どおりの薄め方で丁寧に塗ったとしても、下地調整をしていないと無駄になってしまいます。

困ったことに、下地調整自体はその名の通り下地を整える作業になるので、塗装をしたあとではやったのかやっていないのか、分からなくなります。
なので、自分が質問するより前に、業者から積極的にそのあたりについての説明があるかどうかも重要です。

トラブルの大部分は、知識不足を利用したものがほとんどです。
それに乗じず、きちんと説明をしてくれる業者から選んでいくようにしましょう。
塗装職人
ユーチューブ
一級塗装技能士は国家資格 運営許可証
line
line
line
Copyright © 2015 by 塗装職人 All rights reserved.

▲ PAGE TOP